発達特性に寄り添う指導

発達特性がある生徒の指導を行う上で工夫している点は、話す時はなるべくゆっくり、わかりやすい言葉を選ぶこと、生徒によって視覚・聴覚など視点を変えて対応することなどです。例えば、英語の単語を書く事ができない生徒に対しては、フォニックスの音源アプリと、テキストを併用することで、単語がスペルと紐付き、少しずつ書けるようになっていったケースなどもあります。過去には、最初はなかなかコミニケーションが取れなかった生徒もいらっしゃいましたが、回数を重ねることで、信頼関係を築くことができ、最終的に志望校合格に導くことができました。

発達特性のある生徒は、二次障がいとして「気分の落ち込み」「緊張」を抱えていることが多いです。「できないこと」に取り組むことは、ストレスを強く感じるので「間違えてOK」「少しずつできるように」「できた！」と感じられる指導を心がけています。また部分的にすごく才能がある一方、苦手分野に強い拒否反応がでる生徒もいます。例えば、計算は得意だが作文が書けないといった生徒は、計算力を最大限伸ばし褒めつつ、苦手な作文は１行日記から楽しく始めるというような形で進めていきました。そのような授業を繰り返すことで、書けなかった作文もだんだんと書けるようになっていきました。

発達特性がある生徒を指導する際に意識していることは、粘り強さを持って接すること、よく話を聞いてあげること、話を聞いた上でまとめてあげること、やりたいようにやらせてあげる一方で、大事な所は強調していくことです。発達特性がある生徒は、自己認識が高すぎたり、低すぎたりすることがあります。そのため、自己認識が高すぎる生徒には、プライドを害さないように、少し簡単な問題を混ぜつつ、中1英語から確認していき、そして順番に積み上げてくような授業をしました。そして最終的には、英検準2級・京都外国語大学合格まで導くことができました。